● 捻挫(Sprain)
関節に急激に外力が加わって、本来の動く範囲を超えて脱臼しそうになった後、元に戻った状態を言います。
骨をつないでいる靭帯や、関節包、関節周囲の筋肉などが無理矢理引き伸ばされ、傷ついていることが多いので、軽く考えてはいけません。
捻挫は足首、次いで膝、手指の関節に多くみられます。
骨折や、或は、膝関節の捻挫では半月板に損傷がみられる事もあるので、注意が必要です。
痛みが強いから、ひどい傷ができているとは限りませんが、軽く考えて動き続けると、傷がひどくなります。
【症状】
捻挫した場所が腫れて傷みます。皮下出血がみられる事もあり、患部に触ったり、動かすと傷みます。
靭帯が部分的、或は、完全に切れていると、関節がグラグラと不安定で、機能障害もみられます。
【診断】
問診、視診、触診、X線検査などが行われます。X線検査では、骨に異常はありませんが、軟部組織に腫れがみられます。
【治療】
捻挫をした直後は、患部を固定して安静にし、冷湿布します。痛みや腫れなどがおさまるまで、安静を続け、その後に温湿布や赤外線照射などが行われます。
一般に、関節が不安定ではない程度の捻挫では、2〜3週間の安静が必要です。
その間、筋力低下や関節筋肉が拘縮しないよう注意しなければなりません。靭帯が部分的、或は、完全に切れていて関節がグラグラしていたり、機能障害がみられるような場合は、3〜6週間のギブス固定を行ったり、場合によっては、靭帯の縫合手術が必要になります。
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