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● 手根管症候群 （Carpal Tunnel Syndrome）
手首の手のひら側を通る正中神経が、様々な原因で圧迫を受け、手や指がしびれたり、親指の付け根の筋肉が萎縮して物を指先でつまみにくくなる病気です。
【原因】
リウマチの症状の一つとして見られることもありますが、多くは中年女性に見られる、これと言った原因が特定できない腱鞘炎によります。
【症状】
親指から中指までのしびれ感が初期に見られる症状です。早朝に強く、昼間は感じないことがありますが、進行すると持続的なしびれになります。 長く続くと、親指の付け根の筋肉の一部が萎縮し、指先で丸を作ることがうまくできなくなります。
【診断】
問診、視診、触診、Ｘ線検査、筋電図、神経伝導速度検査などが行われます。
【治療】
手首の腱鞘炎によるものは、局所の安静、湿布、消炎鎮痛薬、ビタミン剤などの投与、時に正中神経周囲に炎症をおさえる副腎皮質ホルモン注射が行われますが、それらが効かない場合や、筋肉の萎縮が強い場合は、神経の圧迫をゆるめたり、腱を移したりする手術が行われます。
【予後】 一般に良好ですが、筋肉の萎縮が強いと回復が悪いこともあります。 |